これがロブスのこだわりの全貌


無垢であるということ

木が家具に適した太さに成長するまでには何十年という長い年月が必要です。 あなたが使っている家具がいいものであれば、そこに使われている木はあなたが生まれる前に芽を出し、大自然の中でゆっくり成長してきたもの。 もしかしたらあなたの祖父母が生まれた時代のものかも知れないし、いやもっと前に生まれた木かも知れない。 歴史上の人物が活躍した時代の木が今も存在していることでしょう。 ウィスキーの樽は樹齢150年以上のもので作られると言われ、樽になってからも70年以上使われ続ける。 こうした長い長い時間を感じられるのも無垢ならでは。

一方で、山から切り出され家具や建材になった木に代わる新たな芽が植えられる。 そしていつかまたその芽が太い樹に育ち、おそらくは私たちが見ることのできないであろう未来で使われる。 そのときは私たちが歴史になっているかも知れない。 非常に感慨深い、木という素材。なかでも無垢は、時間そのものと言えるのではないか。 だからこそ長く傍らに置ける家具を作りたい。 過去と現在と未来がそこに紡がれているのだから。

伝統工法

無垢の木材は、その名のとおり素朴で、何ものにも代えがたい味わいがあります。この味わいをどこまでも楽しみたい。暮らしのなかに、もっと取り入れたい。 ただし無垢材には欠点があります。無垢の欠点である反りや割れ、ROBUSの家具は先人の知恵と技術、熟練家具職人の技を受け継ぐことでこれを解決しています。

無垢の木は収縮したり膨張したりと、家具になっても呼吸をし続けています。 木は自分の中の水分量を自然に調湿する力を持っており、空気中の水分を吸収すれば膨張し、吐きだせば収縮をします。 反りや割れはこの収縮段階で起こります。

ROBUSでは狂いが生じにくい家具にするために長期間自然乾燥させ、さらには木材乾燥工場で含水率が8%以下になるまでじっくりと乾燥させた木材のみを使用します。 それでも木は呼吸していますので反りや割れが生じることがあります。 ROBUSのダイニングテーブルでは、反りを極力防ぐために『駒留め』や『吸い付き蟻桟』といった伝統技法による反り止めを施しています。 最近の家具のほとんどが手間のかからない金属プレートやビス等による反り止めを行っていますが、ROBUSでは職人が一つ一つ木を加工して手間をかけます。これによりほとんど反りが出ないテーブルを実現しています。 木の反りは木で留め、無垢材の収縮による動きは駒留で逃げ場所を作る。かつては当たり前であった伝統工法。 近頃は目にする機会が少なくなりましたがコストや量産を考えるなら、このような手間をかけることはできないのもよくわかります。 だからこそ無垢を愛するROBUSは今一度、家具作りの原点に帰り、伝統技術を次世代に残すためにも職人の技にこだわります。

割れについては空気の乾燥によって起きることが多いので、乾燥しているときには定期的にオイルを塗るなどのメンテナンスが必要です。ROBUSでは伝統技法によって反りや割れに強い家具を製作していますが、木が生きている以上絶対に出ないとは断言できません。もし割れが出たとしても、木が再び膨張すればさほど気にならなくなったりしますが、これにはある程度の年数がかかります。ですからこのような無垢特有のクセや変化が許せない方には購入をお薦めしません。 木の反りや割れは木が生きている証拠であり、それも味として楽しんでいただける人、無垢の家具と末永くつきあっていく覚悟のある方にだけ販売させていただいております。

駒留め

手間がかかることから、あまり見かけることのなくなった駒留め。 ROBUSのトラディショナルテーブルとグローデスクでは、この『駒留め』工法を採用しています。 駒留めは天板に取り付けた『駒』を四方の幕板に彫った溝にハメ込む工法で、無垢材が収縮・膨張するときの力を逃がす役割があります。 駒留め工法は幕板に天板を固定する一般的な方法とは大きく異なり、天板に取り付けた駒を幕板に彫った溝にハメ込んで天板を固定しています。 収縮を固定してしまうと割れの原因となるためです。 幕板に空けた溝には左右に余裕を持たせ、木の呼吸を妨げないよう駒留めが動ける余裕を持たせています。 これにより天板の反りや狂いを防ぐことが可能になります。 駒は天板の裏側に取り付けるため、一般に販売されているテーブルと区別が付きません。 しかしこうした見えないところにきちんと手間をかけることで、丈夫で長持ちするテーブルとなるのです。

吸い付き蟻桟

蟻桟とは、天板の裏に彫った溝に『桟』を取付け、木の反りを防ぐ工法です。 ROBUSのダイニングテーブルとデスクには、全てにこの蟻桟が付けられています。 無垢材は放っておくと捻じれたり、反ったりします。 無垢のフローリングを敷いているお宅ではいつの間にか床が波打つように見えることがあります。 住宅業界ではこれを「暴れる」と言い、お客様に知識がないとクレームとなるため、無垢材を採用する工務店はほとんどありません。 テーブルは床に貼りつけるフローリングとは違い、天板の裏に反り留めを付けることで反りを防ぐことが可能です。 特にこの『吸い付き蟻桟』は確実な反り留めとして家具業界の常識ではありますが、最近は見かけることが少なくなりました。 手間がかかり大量生産には向かないからです。 しかし家族が集まるダイニングテーブルだからこそ私たちは伝統の技法を選択しました。

ホゾ組

頑丈な家具を製作するうえで重要な工法に『ホゾ組み』があります。 ROBUSの家具はこのホゾ組で組まれています。 ホゾ組みは昔から寺院などの建築にも使われてきた工法で、木材に彫った穴と穴に合わせて加工したホゾをガッチリとハメ込む工法で、構造の強度を高めてくれます。 手間がかかることから安価な家具では簡易的な『ダボ組み』が一般的ですが、ホゾ組と比べるとやはり強度は弱く壊れやすいと言えます。 こうしたホゾ加工は機械だけに頼ることはできず、最終的には職人が数ミクロンの単位で削って合わせます。 こうした手間がグラつきや歪みをなくし、永く使える強度にするのです。 見えないところだからこそ手間をかけることが職人気質。 こだわりの仕事はいつも見えないところで頑張っています。

自然塗料

ROBUSは仕上げ塗装にもこだわります。家具には住宅のような規制がありませんが、フォースター以上の接着剤や塗料を使用し、シックハウスの原因となるような有害物質は持ち込みません。 なかでもオイルはドイツOSUMO社のものを使用。これは幼児の玩具にも使用されている人体に安全な植物オイルですので安心してご使用でき、撥水性、メンテナンス性に優れます。 また通常のウレタン塗装と比べ木目が綺麗に出るので経年時の味わいも増します。 ウレタン塗装は木の表面を塗膜で覆うため、耐水性が高く表面もツルツルと仕上がる特徴があるのに対して、 オイル塗装は塗料を木に染み込ませる塗装方法のため手触りが良く、木の質感をそのまま感じとることができるという特徴があります。 木の呼吸を妨げずに質感を大事にしたい。だからオイル塗装のみ。 木本来の深みが一層出るようオイル塗装を2回行い、塗装方法にも手間をかけています。

ROBUSでは一部の家具(AVボードやサイドボード)の背板および可動棚部分に「突板」を使用しています。すべてを無垢で仕上げることも可能ですが、想像を超える重量になるためです。突板とは、天然木を薄くスライスして構造材に貼り付けたもので、化粧板とも呼ばれます。突板のメリットは構造材にMDFやパーティクルボードなどが使えることで、フラッシュ構造(中が空洞の構造)にすれば強度を落とすことなく軽量化とコストダウンが図れます。 表面は無垢材と同じ天然木ですので、穴が開かなければ中の構造材が見えることはありません。

節こそは個性

主にホワイトオークを使って製作されるROBUSの家具では、あえて節あり材を使用します。 二つと同じものがない自然の節が、世界で一つのデザイン(個性)を生み出してくれます。 またオークの節や木目には力強さがあり、経年とともに大変いい味を出してくれます。

節あり材を使うもう一つの理由は、環境に関する配慮です。一般的に家具業界では節あり材は規格から外され、実際に材料として利用される木は多くても20%程度。これほどもったいないことはありません。 節あり材が利用されない理由の一つに手間の問題があります。節なし材と比べると木材の仕入れコストは少し安いですが、実は節を活かした商品を作るためには様々なハードルがあります。 節によっては強度的に用いることができない部位があったり、狂いが生じやすかったりと、実は家具としての精度を出すには非常に難しい部分があるのです。 そのためどのように節を生かして家具に仕上げるかは、木を知り尽くした熟練職人の目利きと木を活かす技術、そして手間をかけなければ家具にはなれないのです。 現在流通している家具のほとんどが規格化され、海外の生産ラインで大量に作られています。 節を生かすということは木を熟知した職人の経験と技術が必要になり、大量生産に適さないとして排除されてきたものへの言わばリベンジ。

もともと国内での流通量が少ない節あり材は、さらに仕入れの段階で白太(虫食いしやすい部位)が多く含まれます。そのため家具として利用できる部位も少なくなってしまい、場合によっては節のないものよりも高価になることもあります。それでも節あり材を使うのがROBUSのこだわりであり、挑戦なのです。

節を活かすため、その大きさと数をデザインの要素としてコントロールします。 また節についての規定を設けており、抜け落ちる可能性がある死節や強度的に疑問のある節、大きく割れた節などは排除し、活きた節だけを使います。 節が織りなす無垢ならではのデザイン。 何気ない生活のなかに、自然の力があふれます。 ここまで節にこだわる家具は少なく、こだわりは使う人にとっての味わいへとつながります。

テーブルなどでは実用面で節が気になる場合があります。該当する製品では節の「パテ埋め」(5,000円プラス) が選べ、節がありながらも限りなく平滑な仕上げが可能です。またデスクでは節を天板の中心から外れた位置にくるよう配慮し、ベンチやスツールなどの座ものについては節なしの材料を選んでの製作となります。詳細はオーダーフォームよくあるご質問をご覧ください。

経年によりパテが痩せることがありますので予めご了承ください。

虎斑に惚れる

ブナ科の樹であるオークの柾目(まさめ)には『虎斑』(とらふ)と呼ばれる模様が表れることがあります。 これは希少な模様で、オークの大きな道管が年輪に沿って並ぶ還孔材の板目には筒模様がはっきり表れ、柾目には放射組織が斑として現れます。 その名の通り虎の模様のような斑で、オイル塗装や着色をしても杢が白く浮き上がって見えることからシルバーグレイン(銀杢)とも言われます。 味わい深い虎斑模様はオークの個性の代名詞ともなっています。

虎班を知らない方は傷などと誤解されるかもしれませんが、これこそは無垢特有の勲章なのです。

オリジナル鋳鉄

ROBUSで使用する取っ手は鋳物で有名な埼玉県川口市の鋳物工場で製作したオリジナル。 家具に馴染む大きさと指をかけた時の当たり具合まで計算してデザインしています。 海外の安価な物もありますが、やはり日本人の手に合わせて作るのがいちばん。 日本の鋳物技術は世界トップクラス。なかでも川口の鋳物の歴史は千年以上と長い。 古くから独自の技術を活かす方法をとってきたことや、数多くの鋳物師が生まれ技能伝承してきたことにより、全国で最も鋳物工場の密度が高い鋳物町。 そんな日本のもの作りの技術を身近で感じられるのがROBUSの取っ手です。

あえて研磨を少なくしたぶん、ところどころザラッとした手触りで武骨な感じ。 しかしこの質感が木や革とも相性抜群で、家具の味わいをさらに深めてくれます。 ROBUSの家具には日本の家具職人の技とともに、日本の鋳物師たちの技術も活かされているのです。

デザインはふとした疑問から

デザインというと日本では、ともすれば表面的な飾りといった意味合いにとられることが多い。 しかしデザインというのは、流麗なラインを描くとか、カラフルな色をつけてみるとかだけではない。 デザインは本来『設計』という意味でもあり、あるいはユーザーインターフェースと言えるかも知れない。 ROBUSのデザインはそうした深い意味のデザインであり、一例を挙げるなら、 堅牢で永く使える構造を『デザイン』し、使いやすさや便利さを『デザイン』し、そして生活空間での姿を『デザイン』する。

さらに言えば生きて、暮らして、疑問に思うことに解決策を見出したり、あるいは嬉しいことをもっともっとと欲ばったり。 それもデザインに違いない。 つまり感じ、考えること。着想やコンセプトとその具現化にかかわるすべてがデザインと考えています。

例えば学習机。子どもの頃に誰も持っていたはずのものを、大人になった今でも使い続けている人は果たしてどれくらいいるのだろう。 その机はどこへ行ったのか。 なぜ子どもの頃の机は捨てられなければならなかったのか。 ふとした疑問がデザインのきっかけとなる。

では作ってやろうじゃないか。 机は一生に一つでいい。一生使える机なら、一つでいいのだから。 その考えが常識や現状に反旗を翻すとしても、そこには何か新たな価値が生まれると信じて。

お買い物ガイド よくあるご質問 プライバシーポリシー 特定商取引の表示 会社概要 facebook twitter Line